三十分位して、菊比呂は戻った。 マフラーを巻かない首は、なおのこと蒼く乾燥して、粉を吹いている。ポケットに両手を突っ込み視線はキョロキョロ、もはや不審者の体である。マイアの件でグダグダ言い始めた。 「終わったことでしょ。何もかも、過去だ。死…
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